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しんぼー/Shinboh

Author:しんぼー/Shinboh
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Photojournalist
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ルポ集『東南アジアの人々』
"People in Southeast Asia"

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フォトジャーナリストの戯言
取材に基づく記事やビデオリポートではなく、日々の戯言
「美容」のその後
 いやはやGWどころか、4月の異動以降、夜も休日も勤務先の仕事で潰れています。というのも、前の部署で制作途上にあった番組の中で、被取材者との関係などで引き継げなかったものを3本抱えている上に、異動先ではレギュラーの仕事が付いているからです。その仕事とは当ブログで前回書いた「美容」。
 午後3時前後の3、40代女性がターゲットの枠で、新しい化粧品の開発や薬害訴訟、美容整形の最先端を取り上げるのではありません。隔週で20分近いVTRを作るというタイトなスケジュールから、身近な「UV対策」や「頭皮ケア」といった話題を復習し、市中に出回りだした新製品を紹介するのが関の山。マスコミ生活33年目にして初めての分野なので右も左も判らず、ネタ元探しも一苦労と効率が悪いため多忙を極めていると自己分析しています。
 しかし、大勢には影響なさそうな話ばかりです。それでも、特に民放においてはニュースやドキュメンタリーより数字が取れる枠であることは事実。だからこそ、社内的に今回のような異動があったのだと自分に言い聞かせているところですが、同時にニュースやドキュメンタリーはどうなのかと考えています。大勢に影響しそうな政変や判決、人権や自由の蹂躙、経済の盛衰、科学技術の発展、事件事故、自然災害など、或いは、それらに影響され変化する大勢を取材し報じていますが、警鐘を鳴らしても水は高いところから低い所へ流れるように、社会も然り。ニュースやドキュメンタリーの仕事をしていても、暖簾に腕押しの観は拭えません。
 結局「美容」や“温泉グルメ”、バラエティーなどが視聴率を取れ、スポンサーも付くということが、社会の仕組みや動き方を如実に物語っていると思うのです。二国間や多国間の国際政治も、一国の内政や経済も、たとえ大国の覇権下でも独裁政府の下であっても、一部のインテリや反体制派ではなく大多数の人が何を第一義とするかで、その方向性は決まっているのではないでしょうか。「美容」は古今東西人類の夢、不老長寿の「不老」の対策ですし、こうした観点を持てば「美容」は王道です。(しんぼー)
エープリルフールの異動
 月2回と決めていたブログ更新ですが、先月ついに1回しか出来なくなってしまいました。というのは、勤務先で劇的な異動を言い渡されたのです。先月中旬は代休消化の形で休暇を取って自主取材に行っていましたが、出発前には制作途上だった番組の引き継ぎ、戻ってからは夜間や休日も関係なく新部署での仕事の仕込みに追われています。
 10年前に報道部から制作部に移り、主にドキュメンタリーを作ってきたのですが、本日4月1日からはワイドショーを担当している社会情報部という持ち場です。温泉グルメをするのかと思いきや、何と「美容」の枠を充てられました。新聞、雑誌、テレビとマスコミ業界で32年やって来ましたが、これまでの一番軟らかいものは芸能人やスポーツ選手のスキャンダル、コマーシャルなのは自治体の啓発ビデオや企業のPV。「美容」はこの歳になって全く初めての分野ですが、エープリルフールの茶番劇ではありません。
 確かにドキュメンタリーや報道は近年じわじわと下火になっています。視聴率が取れ、スポンサーが付くワイドショーやバラエティーに人員をシフトするのは会社経営としては至極自然なこと。しかし、経験や適性を度外視し小生に美容というのは、遠回しに定年を待たずに自己退しろと圧力をかけられているというのは穿った見方でしょうか。
 かといって、いまさら転職は年齢的にもう不可能。となると、サラリーマンに徹する以外ありません。ネタ元もネットワークも持ち合わせていない新分野なので、皮膚科や美容整形の医師をはじめ美容師、エステティシャン、メイキャップアーティスト、ネーリスト、化粧品メーカーの広報、はたまた美容に熱心な一般女性らと関係を構築すべく多忙を極める今日このごろです。(しんぼー)
 
 
 

テーマ:中高年の転職 - ジャンル:就職・お仕事

NGOのカレンダーでも…
 今週末から今年1回目の自主取材に行ってきます。勤務先で溜まった代休を消化する形で時間を作りました。これまでの自主取材と違うのは、記事やビデオリポートを制作するのではなく、カレンダー用の写真撮影が主目的だということ。小生が20年以上会員としてサポートして来た国際ボランティア団体(NGO)の再来年のカレンダーをボランティアで担当しようというわけです。
 理由は二つ程あります。一つは、記事やビデオリポートの発表の場が年々減ってきて、ここ数年は自身のウェッブサイトばかりという状態が続いているので、いずれにせよ経費すら回収できないのであれば、ボランティア活動でもする方が有意義だと考えて。もう一つは、新聞に記事を書いたり、雑誌に写真を撮ったり、テレビ番組を作ったりして来ましたが、小学生高学年からカメラを持ち、高校では写真部、大学では写真学科、40歳までは生計を立てていたスチル写真に戻ろうと思ってのことです。
 しかし、着手前にNGOの担当者やデザイナーと摺り合わせをしていて、「やっぱり、ここでもか」と思ったのは、そのNGOの地道なボランティア活動とは裏腹に、カレンダーはその活動資金を集めるための売り物なので、“俗受け”を狙わなければならないということです。そのNGOが援助している人々は非民主的な政治や利益至上主義の経済、人権差別、環境破壊などのせいで苦境にある人達なのですが、過酷な状況や劣悪な生活環境などに置かれている老若男女の写真はタブーなのです。
 では、どんな写真が歓迎されるかと言えば、いわゆる笑顔の子供たちといったほのぼの系です。カレンダーの購買者層が4,50歳代の女性が大半とのことで、さもありなん、社会派の写真は出来の良し悪しに関係なく人気がないそうです。となると、小生が勤務先の放送局で日々葛藤しているのと全く同じ局面で帳尻合わせをしなくてはなりません。部数は出ることになりますが、小生が撮りたいものではなく、被写体や絵柄を受け手のテイストに合わせるという点で、自主取材とはいえ、かなりルーティンに近いと言えます。しかし、小生の原点であるスチル写真でボランティア活動が出来るということで、まぁ良しと自分に言い聞かせる他なさそうです。(しんぼー)
何をか言わん、でも、石に灸
 近日中に取材に行きたい国があるのですが、やはり入国できないようです。その国は査証免除国ではなく、到着した空港でのビザ申請は出来ず、その国の在外領事部でビザを取ってからでないと、航空会社もパスポートにビザがなければ搭乗を拒否します。しかし、その国は近年、観光客やビジネスマンにはパックツアーに限らず個人旅行でも門戸を開いているのです。そんなに変化しているのだからこそ、取材する必要性が増したとも言えます。
 しかし、未だにジャーナリストやマスコミ企業に勤めている人の立ち入りを頑なに拒んでいます。それには政治に関係ない観光パンフレットの写真を撮るカメラマンや、新聞社でも総務部といった記者でない社員、それに文筆活動をしている大学教授なども含まれています。その国を専門にやっているビザ申請代行業者に拠ると、日本人ジャーナリストが取材中に撃たれた5年前から一層厳しくなっています。
 領事部が申請者をメディア関係者と疑うと、観光ビザでも報道ビザでも申請書類に目を通すだけで受理しなかったり、受理しても追加の証明書や、「国内で撮った写真やビデオを公表しない」といった誓約書を求めて来るそうです。申請書の職業欄には会社名と住所があり、その会社の名刺だけでなく、源泉徴収票の添付も求めてくるとのこと。また、パスポートにジャーナリストと判る他の国の使用済みビザがあればアウトです。申請が受理されて数週間待たされ結局ビザが発給されなかった例から、インターネットなどで徹底的に調べているフシがあります。となると、ビザ申請の時だけ便宜的に別会社に籍を移したりする小細工も通用しなさそうです。
 この国は曲がりなりにも新憲法を作り、選挙もして来ました。しかし、1990年代前半、ダメ元でビザ申請しておき、独裁者がプロパガンダを発したいと外国人ジャーナリストを入れる判断を下すまで待って入った頃と何ら変わっていません。ここまでするということは、何をか言わんやで、ジャーナリストへの挑発だと思うのです。そんな政府は内部的な事情があったとしても理解されないでしょうし、何かにつけて批判されることになります。ですが、実際、同情的な視点は皆無で、理不尽な政権と見られていても“石に灸”状態です。(しんぼー)
白いアオザイと詐欺メール
 数日前の朝、ベトナム人の旧友からヨーロッパ旅行中にスペインで置き引きに遭ったとメールが来ました。身に着けていたパスポート以外は現金もクレジットカードも携帯電話も盗られ、ホテルをチェックアウト出来ず、帰国便にも乗れず立ち往生しているとのこと。警察と大使館は非協力的で、メールは図書館の無料PCから打っているとあります。
 旧南ベトナムの空軍大佐の娘である彼女は統一後のハノイ政権の下、暫くは冷や飯を喰わされていました。そのころベトナム取材で助手をやってもらって以来の知り合いです。もともと聡明で行動力があり、英語も上手い彼女はドイモイを機にアメリカ企業に就職、もう10年くらい衣料品工場の管理をやっています。外国出張は年に何度も行っていて、つい一ヶ月前も年末年始休暇でオーストラリアなどへ行ってきたとメールが来ていたところでした。
 それは困っているだろうとレスすると、受け取りの本人確認はパスポートが残っていて可能だから、取り敢えず2千ユーロ送って欲しい、帰国したら直ぐに返すからと、10分も経たないうちにメールが来ました。航空券やホテルの代金ならオンラインでクレジット払い出来ますが、現金を送るとなると国際送金会社と窓口提携している金券ショップや旅行社へ出向く必要があり、夕方で閉店時刻が迫っていたのでとにかく窓口へ急ぎました。
 しかし、何か変。いつも彼女が使っているメアドですし、彼女が書かない文体でもありません。しかし、いくらピンチだと言っても、あまりに用件のみです。彼女のPCがハッキングされているのでは?そこで小生は窓口への地下鉄車内から、こんな質問を送りました。「つまらないこと聞いて悪いけど、初めて会った時、君はどんな服を着て何に乗って来たかな?」。すると「あなたは1957年兵庫県生まれで、ロンドンカレッジに留学したジャーナリスト、私は良く知っているわ」とちぐはぐなレスが。それは小生のサイトの自己紹介で公開している情報。正答は「白いアオザイにホンダのカブ」。かれこれ20年前、そんなベトナム娘に通訳してもらって取材に廻った思い出が、危うく詐欺に引っかかるところを助けてくれました。(しんぼー) 

 

テーマ:迷惑メール - ジャンル:コンピュータ