FC2ブログ
プロフィール

しんぼー/Shinboh

Author:しんぼー/Shinboh
フォトジャーナリスト
Photojournalist
詳細は下記サイトへ
ルポ集『東南アジアの人々』
"People in Southeast Asia"

最近の記事

最近のコメント

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

フォトジャーナリストの戯言
取材に基づく記事やビデオリポートではなく、日々の戯言
次の取材は… 『未来に続く廃線』
地雷原を往く混合列車 写真は、地雷除け無蓋車を先頭に、内戦中のカンボジアを走る混合列車。時代は変わりましたが、次の取材は鉄道を軸とし今月25日からタイへ行ってきます。中米関係が険悪になり“新たな冷戦”というような世界情勢です。その余波で日中は接近し、日本は中国に対するODAは止めるが、第三国での開発事業を中国と協同でといった路線に舵を切ろうとしているようです。ということで、今回はその第三国の一つ、タイへ。
 取材現場は、第二次世界大戦中に日本軍が建設し、今は廃線となっている『クラ地峡鉄道』跡。そこに新線を2020年に着工したいというタイ政府の意向が見えてきました。ASEANの優等生タイは運輸でもその中心にいたいのでしょう。しかし、大きなインフラ整備は外国からの援助か投資なしには難しいのが現実です。よって、一帯一路政策を推し進める中国と、経済力やプレゼンスを急には落としたくない日本との三つ巴の開発事業になるかも知れません。
 ところで『廃線』には独特の魅力があり、書籍やウェッブサイトにも数多くの探訪記があります。しかし、このクラ地峡鉄道は、良く知られる泰緬鉄道の補助的役割として1943年末に開通しましたが、戦後すぐにレールが撤去され、残る記録も少なく、忘れ去れていた廃線と言えます。それでも、マレー半島が最も細くなっているクラ地峡は運輸交通の要所で、7世紀以降の『海のシルクロード』もここを通り、舟からゾウに荷を積み替えて横切っていたそうです。
 現代ではシーレーンやタイの工業地帯からのショートカットになることから、地政学的にも地図が描き替えられる壮大なプロジェクト。歴史を紐解きながら廃線を辿り、当事国タイを中心に中国や日本の思惑にも触れる、そんな探訪記にしようと思っています。年内には発表します。ご期待ください。(しんぼー)


スポンサーサイト
新しいリポートをアップ 
trainees_hanoi"写真:来日前に『ラジオ体操第一』を覚えた実習生たち=ハノイのタイン・ドー国際人材育成で

 『ベトナム人が見た日本 ~実習生・留学生急増の陰で』というリポートを『Yahoo News』個人サイト『東南アジアの人々』にアップしました。個人サイトの方は、3話加えて少々長くなっています。それでも割愛した話を一つ。中部の貧しい漢学者の家に生まれたというベトナム独立の父、ホーチミンは漢史の一節を引用して「1年先を考えるなら種を蒔け(中略)100年先を考えるなら人を育てよ」と人材育成の大切さを唱えました。ベトナムをはじめ東南アジアの多くの人たちが経済的豊かさを求めて、中東や欧州、そして日本へと出稼ぎに行っています。それで得たものが消費だけに終わらず、自国発展に繋がれば良いのですが。お時間の許す方は最新リポートをどうぞご覧になってください。
 さて、企画立案に始まって、リサーチ・アポ取り、国内取材、ベトナム現地取材、編集・脱稿、ネットへのアップロードと3カ月を費やしました。全て独りでやったことで、複数の作業を並行して進められずに遅くなった部分と、スタッフとのスケジュール調整や打ち合わせが不要なので早くできた部分があります。そもそも、独りでやっても大赤字ですので、アルバイトのADさんも雇えません。
 しかし、1時間番組ならさておき、こんなに時間をかけることはメディア企業内では無理。定年退職後に半ば趣味でやっているからです。取材や制作にじっくり手間暇をかけているメディア企業は、受信料で運営している某局を除くと殆どなくなってきました。インターネットの発達で洪水状態になっている文字と写真と映像と音声。そのなかに埋もれてしまい、なかなか事業としては成立しなくなっているからでしょう。
 ふと、劇場での芝居や生演奏、それに小さなスクリーンの映画館での上映が羨ましく思えることがあります。しかし、それらはコアなファンが対象。小生の場合やはり、当初の目的から「興味がない」という人たちを含めたマスを対象とはしなくては意味がありません。他にやりたいことも、また、より良い方策も浮かびませんので、今後も隔靴掻痒、このスタイルを続けて行きます。(しんぼー) 

言論の自由のない国 …ベトナム取材終了
 いま日本で働く約20万のベトナム人たちの故郷は、無数のバイクと車がひどい渋滞を起こし、高層ビルが次々と建設されているハノイやホーチミンシティではありません。その殆んどが疲弊した昔ながらの農業や漁業しか仕事がない地方からの人たちです。今回は『ベトナム人が見た日本』という題で、彼らの出身地を取材してまわり、今タイのバンコクへ出て来たところです。
 
mekong delta写真:南部のベトナム人たちが「ミエンタイ=沔西」と呼んでいるメコンデルタ=ビンロンの船着場で

 急激な人口減少に伴う労働力不足を埋めようと、日本は技能実習生や留学生と称してベトナム人労働者の受け入れを拡大しています。しかし、その制度や法律はまだまだ熟れておらず、個々のケースは人権問題に、総じては社会問題になりかけています。そうした問題が起こるのは、ひとえに来日前の彼らの暮らしぶり、彼らの思い、そして、彼らがブローカーにどれだけの手数料を払って、つまりどれだけの借金を抱えて来ているのか、そんな背景を理解していないからです。或いは、見て見ないフリをしているからです。
 以前の「研修生」も含め既に帰国している人から、これから日本へ行こうとしている人へ、ベトナム人同士での情報共有はできないものかと思います。その道具、スマホは日本並みに普及しています。しかし、ブラックな斡旋業者や受け入れ企業の情報は、アップした者が嫌がらせを受けるか、情報自体が削除されるかし、ネット上には良い話ばかりです。一党独裁の国ですから、国内の新聞テレビも影の部分に触れることはありません。外国人ジャーナリストの小生も、未だに外務省プレスセンターに高額な”みかじめ料”を払って監視員を付けなければ、公道や公園でさえカメラを構えると公安に制止される状況でした。加えて、顔だし名前出しで話せないコトが少なくありません。
 日越の政財界が愚民政策を押し通し、効率優先で労働力を補填し、外貨を獲得しようする強い逆風を感じての取材です。しかし、ベトナム人労働者が日本で苦い経験をするばかりで、日本を嫌いになってしまっては先はなく、右派も左派もありません。労働対価はもとより人権意識でも日本より良い条件の国はたくさんあります。帰国する明後日からこのベトナム取材の編集を急ぎます。ご期待ください。(しんぼー)
 
ベトナムへ ”田作の歯ぎしり”でも
Vietworkers 7月はカンボジア、今度はその東隣りのベトナムです。主に『ヤフーニュース』で2、3カ月に一本のペースで取材・報道していこうと、いま国内取材を進めながら、現地と連絡をとって準備しています。東南アジアをライフワークとしてきた小生としては、日本で働くベトナム人が急増している現象をベトナム側から見てこようというわけです。より客観的に今の日本、そして世界が浮き彫りにできそうで現地取材が楽しみです。

 写真:コンビニ弁当工場へ終夜勤務に向かうベトナム人ら=午後8時半、盆休み中の神戸市で
 中国の若者たちが「就学生」として日本へ働きに来ていたのは一昔前。経済発展を遂げる中国からは、今や一般市民が家族連れで観光に来ています。そして、ベトナム人の「留学生」や「技能実習生」が、中国人を追い越そうとしています。ベトナムの人口は中国の10分の1以下ですから、本当に多くのベトナム人が日本に来ていることになります。
 その背景には、この国も先進工業国の例に漏れず、失業保険や生活保護などと最低賃金が殆ど同額だったり、逆転したりし、3Kなどと呼ばれる単純労働に慢性的な人手不足があります。加えて、日本では少子高齢化による人口減少が急速です。さらに、日越間には依然として大きな経済格差がある上に、彼らが歴史的に中国を嫌っている一方で、日本へは比較的簡単に働きに行けるという官民の合意や申し合わせまでがあります。
 今日より明日、今年より来年の方が幸せになれると期待できれば、人は頑張ることができますが、その逆は忌み嫌います。ベトナムでは個人の生活でも、社会のインフラでもまだまだ開発の余地があり、人々にも意欲があります。しかし、幸せをモノやカネに求めていては、どんどん不幸せになるのがこれからの日本です。こうした幸福観を変える時代かとも思いますが、人の性が変わることはないでしょう。人口が下げ止まり、身の丈に合った経済力となれば、暮らしやすい世の中になるのでは。小生はそんな希望的観測しか持てず、こうした報道も“田作の歯ぎしり”に終わることは判っています。それでも、これが自分のライフワーク、ベトナムへ行ってきます。(しんぼー)


テーマ:働き方 - ジャンル:就職・お仕事

ネットニュースに初寄稿
 先月現地取材した『なぜ続く強権独裁?~カンボジア2018総選挙~』を、『ヤフーニュース』に寄稿しました。各人の得意分野でヤフーニュースの「個人オーサー」に登録、企画書などの手順を踏んで寄稿すると、原稿料や取材経費の一部をヤフージャパンが払ってくれる仕組みです。こうしたインターネット媒体での発表は個人サイトを除いて、人生初の体験です。
 取材に行く前は「これから映像に力を入れて行きたいのでビデオリポートを」と聞き、それ用に取材してきたのですが、出稿時になると「スチル写真付きで2000字以上の記事も」と言われました。ちょっと慌てましたが、結局“二刀流”で仕事しました。ニュースサイトを開く多くの人は、まだまだ文字原稿を求めているので、映像だけではダメだという話です。テレビだけでなく、新聞と雑誌での若い頃の経験が役立ちました。
 それにしても、通勤電車の中で新聞を読んでいる人は殆ど見かけなくなっています。なかにはゲームに熱中している人いますが、とにかく乗客の7、8割はスマホとにらめっこといった具合に、ニュースもインターネットで読まれる時代になっています。イヤホンを繋げば、もちろん映像ニュースもスマホで視聴可能です。
 文章、写真、映像はそれぞれの表現伝達方法の違いだけでなく、同じ取材対象でも、その着目点というか捉え方が異なる場合が多々あります。読者に自分のペースで読んでもらえる文章、フレームの中の一瞬を凝視してもらえる写真、動画と音声を恣意的な順序やテンポで提示できる映像。しかし、一人の発信者においては手段が違っても、焦点を当てたい事象や伝えたいことは同じです。いま60代前半の世代はペンとフィルムカメラで仕事を始め、ここ10数年はキーボードとデジタルカメラで仕事しています。小生の場合は発表媒体もインクの臭いがした新聞から、テープで撮影編集したテレビを経て、スマホでも読めるインターネットに。写真は、21年前にフィルムカメラで撮影した当時46歳のフンセン氏。今回の選挙でカンボジアの独裁政権は変わらず続くことになりましたが、他方で時代の変遷を感じずにはおれません。(しんぼー)