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しんぼー/Shinboh

Author:しんぼー/Shinboh
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Photojournalist
詳細は下記サイトへ
ルポ集『東南アジアの人々』
"People in Southeast Asia"

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フォトジャーナリストの戯言
取材に基づく記事やビデオリポートではなく、日々の戯言
翻訳するということ
 勤務先の仕事や雑事にかまけて、なかなか更新できないウェッブサイトですが、本日ようやく新しい記事をアップできました。といっても、英語ページでのことで、日本語ではすでに数ヶ月前にアップしている記事です。小生のライフワークは東南アジアの海外取材が殆どなので、取材先や協力者への報告も兼ね、日本語を読まない人たち向けに英語ページを制作しています。
 英語至上主義ではありませんが、情報の発信も受信も英語でとなると、とたんに間口が拡がり、その量も日本語の数十倍になるのではないでしょうか。英語圏の人口は中国やインドなどの大国と比べると小さなものですが、それだけ英語に翻訳されているものが多いということです。
 音楽や絵画、写真、映像は異なる言語圏をそのまま往き来するのですが、やはり、その中の言葉が翻訳されていない限り、社会や時代を反映していても抽象的です。また、理数系の式は万国共通ですが、思想の入り込む余地がありません。その点、文章は論理や価値観を具体的に伝えられます。しかし、翻訳しないことには、全く言語圏を越えられません。
 政治や経済にとっては情報の種類や量にギャップがある方が好ましく、新しい情報が入って来ることは都合悪いと思う人たちがいます。そういう人たちは、言語が異なることを之幸いとし、翻訳されないことを望んでいます。独裁政権や排他的な価値観の下、偏った教育をしていたり、外からの情報を受け付けなかったり、自分たちのことを外へ向けて説明しなかったりする国や地域、集団があります。それには独特の文化という一面もありますし、世界が均質化してしまっては、そもそも情報交換しても、旅しても面白くありません。ですが、やはりジャーナリストとしては、様々な情報に自由にアクセスでき、得た情報を取捨選択した上で、個人や地域や国がそれぞれの在り方でいて欲しいと思うのです。(しんぼー)
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どこの途上国の話?
 尖閣諸島に絡んで馬脚を露した内閣と司法の癒着に続き、郵政不正事件では大阪地検の腐敗体質も露呈しました。直接取材はしていませんが、一体どこの発展途上国の話かという感じでニュースを見ています。蔑むつもりは毛頭ありませんが、途上国では大学はあっても学位論文の審査が甘かったり、就職にコネが罷り通ったり、公務員は給料だけでは暮らせずに賄賂が当然だったり、法律よりも宗教の戒律やコミュニティーの慣習が優先されたりしているのが現実です。「衣食足りて礼節を知る」という諺もあり、鎖国していない限り、一人当たりのGDPが何千ドルかを超すまでは仕方がないかなという見方もあります。
 しかし、日本は明治維新以降、或いは戦後、国力をつけ、市民も豊かな暮らしを享受、そんな“何でもアリ”の混乱期からは脱した筈でした。今回の当事者たちは最高の教育を受け、法律の専門家でもあり、正義感を持って法曹界を志した人たちでしょう。結局、こうした事件を起こすということは、初心を貫くより保身、つまり金銭欲や名誉欲が勝ったとしか思えません。或いは、民主的なシステムは効率が悪過ぎるので独裁政権が良いと内心考えている人たちなのでしょうか。
 そうではないとしても、小生が最も憂慮するのは、未だに三権分立が機能していないことです。暴走する内閣や軍を止めるのは、議会と司法であることは言うまでもありません。後でなら国会や裁判での追及が甘かったと誰でも言えますが、刑が執行されてから、法律が変わってから、戦争が起こってしまってからでは遅いのです。こんな事件が立て続けに起こる要因を考えると、近年の風潮が思い浮かびます。企業や団体でも労組は御用組合になり下がり、労働者は会社など権力に対して意見・要求することが極端に少なくなっています。政権に対する野党や市民団体も然りです。また、メディア企業に於いても、反体制的な記事や番組は殆ど出なくなって来ました。
 ここでポイントなのは、こうした“白け”は経済至上主義が根っこにあり、経済的利益に直結しない倫理や正義が疎まれるムードが、大不況になるずっと前からあったということだと思います。カネや名誉より大事なものや、生活水準を落としてでも守らねばならないことがあります。やはり、食足りて礼節を知ったなら、次は「足を知る」ではないでしょうか。(しんぼー)