FC2ブログ
プロフィール

しんぼー/Shinboh

Author:しんぼー/Shinboh
フォトジャーナリスト
Photojournalist
詳細は下記サイトへ
ルポ集『東南アジアの人々』
"People in Southeast Asia"

最近の記事

最近のコメント

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

フォトジャーナリストの戯言
取材に基づく記事やビデオリポートではなく、日々の戯言
作りたい番組
 新聞を振り出しに、雑誌、テレビと計31年、取材や制作の現場で働いて来ました。しかし、どこで何をしてもチョボチョボでしたし、手詰まり感というか、自分の限界を感じずには居られません。ウェッブサイトやブログ、ユーチューブは個人で早くに始めたので、経験していないメディアはラジオだけ。他の媒体での経験は活かせますが、新たに学ぶことが多いラジオに興味があり、ラジオで「作りたい番組」もあります。
 もうその希望は叶わないことがハッキリしたので、ここに書きますが、そのラジオ番組は『名曲発掘』といった趣向です。書籍や映画、番組でも時代を超えられる充実した内容なのに、埋もれてしまっているものは数え切れません。音楽も然り。レコード会社などのプロデューサーやディレクターに「当時これはヒットすると思ったが、結果は殆ど売れず、再版もされていない名曲」を引っ張り出してもらい、その曲を紹介しながら、電話インタビューやスタジオトークで、当時の思い入れやお蔵入りしてしまった原因、時代背景を語るという企画です。週一深夜1時間が理想。
 競合するミュージシャンや似た曲が直前にヒットしたり、政治的な圧力がかかったり、演奏家や曲がイメージダウンを招くような逆風が社会に吹いたり、出すタイミングが早すぎたりといった、その楽曲の出来とは関係ない理由で埋没してしまった名曲に今一度耳を傾けてみようというわけです。レコード会社ならば、既に音源はあり、著作権もクリアーしやすく、新たな制作費はかからず、ラジオで流して反響があれば、誰にとっても良いハナシではないでしょうか。
 ということで、勤務先の放送局で先日あった恒例の「配置転換希望調査」に、前回同様「第一希望:ラジオ番組ディレクタ-」と書いたのです。しかし、小生の勤務先に限らず、ラジオはどこでも縮小・分社化の傾向にあり、やはり不可という回答がありました。活字も写真も映像もなく、話と音楽とノイズに集中するラジオという媒体へ乗り換えるのと同時に心機一転、定年までの残り7年弱、良い番組を作って行けるのではと思っていただけに、ちょっと残念です。けれど、これまでも手を抜いて来たわけではなく、それぞれの状況下で藻掻いた結果がチョボチョボだったのです。だから、ラジオに行けたところで、所詮同じ人間なのですから、またまたチョボチョボになるのは間違いないでしょう。(しんぼー)
スポンサーサイト
ビルマの選挙に思う
 先月、ビルマ(ミャンマー)で総選挙が行われました。しかし、複数政党制の民主選挙とは名ばかり。最初から4分の1議席は軍人に割り当てられていて、マイクロクレジットや携帯電話などを餌に与党党員を増やしての選挙だったと報じられています。小生は91年、民主派が圧勝した総選挙をラングーンで取材し、その後もタイ国境から幾度かビルマ国内の様子を窺ってきましたが、「やっぱり、またか」と脱力感さえ覚えます。
 小生が近年ビルマ国内を取材していないのは、在日ミャンマー大使館にビザを申請しても先ず撥ねられ、万一ビザが発給されてもミンガラドン空港で入国を拒否され、運良く観光客を装って街へ入り込めたとしてもマトモな取材が出来ないだけでなく、何のため誰のための報道という疑問が湧いてくることが自明だからです。
 というのは、ビルマ国内の人たちは、外国人記者の助手や通訳をやったりすれば確実に、一市民としてインタビューを受けたりするだけでも、記者と別れた途端、政治犯として逮捕・投獄されてしまいます。記者は自分の国へ帰れますが、勇気を振り絞って接触してくれたビルマ人に、大変な迷惑をかけてしまうことになるのです。その上、悪いことには、それだけの犠牲を払って実態を報道したところで、少なくとも過去20数年は軍事政権が居座り続けたまま、何も変わっていないからです。
 1988年国民蜂起のデモの先頭に立った全ビルマ学生民主戦線の議長は、タイ国境のジャングルに立て籠もって軍政と闘っていましたが、結局アメリカへ亡命。ラングーンに残していた妻子を呼び寄せ、今はニューヨーク州の芝生に囲まれた一戸建てに住んでいます。小生と一緒にバンコクで初めて食べた寿司に“一目惚れ”したそうで、アメリカでは寿司チェーン店を経営。真夏に来日した際に扇風機だけの我がアパートに招くと「この部屋、暑いね」と。ジャングルの暑さと湿気と蚊に耐えた闘士は、感覚だけでしょうが、すっかりエネルギー使い放題のアメリカ人に。圧政や迫害がこれだけ長引くと、楽しい時期がないまま人生が終わってしまいます。アウンサンスチーさんは流石ですが、元議長の生き方を日和見主義とは言い切れず、解るような気もするのです。(しんぼー)