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しんぼー/Shinboh

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ルポ集『東南アジアの人々』
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フォトジャーナリストの戯言
取材に基づく記事やビデオリポートではなく、日々の戯言
出来すぎた話
 デジタル技術が発達して以降、CDでは聴けても、生演奏で落胆させられるミュージシャンが増えています。口パクなどもしょっちゅうです。それは録音後の加工やミックスで、いとも簡単にかなり良くできるからです。そんな中、今度は有名なクラッシック作曲家がゴーストライターに作品を作らせていたことが大ニュースとなっています。
 クラッシックの楽曲を巡ってこれほどまでに一般紙やテレビで大きく取り上げられるのは、クラッシック音楽ファン以外の一般の間でも、彼の名前や楽曲が浸透していたからです。記者やディレクターがこぞって取り上げ、彼を一躍有名にしたのは、楽曲そのもの以外に一般にアピールする付加条件がこれでもかというほど揃っていたからでしょう。「全ろう」や「被曝二世」、「交響曲第1番HIROSHIMA]、「東日本大震災」、「ソチ冬季五輪」、そして芸術家然とした風貌。しかし、今となっては、どれも楽曲という本質以外のところで、マスコミや一般の受けを狙った茶番だったように見えて来ます。一般には「甘い話」、メディアでは「出来すぎた話」は危ないということですね。
 ところで、小生もフリーランス時代には本や講演原稿のゴーストライターをやったことがありますが、ゴーストとしてはその後いくら多用されようと、何に転用されようと、「実はあの作品は私が…」と雑誌などで暴露することはプロとしての道義に反すると思うのです。なぜなら最初からゴーストという条件で、売り込みなどしなくても、額の多少こそはあっても報酬が確約されている仕事として請けているわけですから。ゴーストの場合、報酬は1回ポッキリのことが多いですが、本が版を重ねたり、CDが着実に売れ続けたりした場合を想定して、最初の制作費とは別に、その後の売れ行きに比例する印税形式の契約を交わしておけば、トラブルも起こらないとは思います。しかし、そんな契約が一般的になっていないのは、ゴーストを依頼する側は売れるか否かというリスクを背負いながら企画を起こして実行し、売れた時は自分の先行投資が当たったのだから自分の取り分だという感覚があるからだと思うのです。
 世の中には、技術や経験、センスに基づいた制作力は持ち合わせてないのですが、売り込みが上手かったり、政治力を持っていたり、はたまた美貌や障がいを含めた身体的特徴で注目や人気を集めることが出来る人もいます。それも能力であり、そういう能力を持った人はプロデューサーや投資家などの仕事をしていますし、或いは、ゴーストを使って、ゴースト故にいろいろ尾ひれを付けられ、CDや本をヒットさせることも出来るでしょう。秀でた営業力も政治力も、特に外見の特徴もない小生ですが、写真や記事、番組の制作者として、こういう構図には巻き込まれないよう注意と努力を怠らないでおこうと考えさせられる事件です。(しんぼ-)
 
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テーマ:思うこと - ジャンル:学問・文化・芸術