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しんぼー/Shinboh

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ルポ集『東南アジアの人々』
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フォトジャーナリストの戯言
取材に基づく記事やビデオリポートではなく、日々の戯言
報道の姿勢
 二つ前のブログ、「出来すぎた話」の続編を書かざるを得ない出来事で喧しい今日この頃。言うまでもなく、万能「STAP細胞」作製の論文に画像の切り貼りが発覚した問題です。幾ら「こうあれば良いのにな」と思っても、科学者やジャーナリストは事実を見極め、積み重ねていくことが仕事で、その事実を捏造するなど死んでもやってはいけないことです。しかし、「こうあれば」というところが思い通りになれば、それはそれは素晴らしいことで、世界初や世界一といったことにもなり得ます。あの科学者はその甘美な、しかし、命取りになる誘惑に呑まれてしまったのでしょうか。「死んでもやってはいけない」などという常套句を用いましたが、我々ジャーナリストがヤラセやパクリ、捏造をすれば、社会的生命を絶たれるので、文字通りそういう意味なのです。
 前回のインチキ作曲家もそうですが、取材・報道する側が注意深く裏取りをしていれば、広く一般に知られることもなかったはずです。作曲家の場合も、ネタになるオイシイ要素が見事に揃っていましたが、今回の科学者も然り、男女格差が大きい日本で、ルックスの良い若い女性だったことが、専門誌や硬派記事に留まらず、一般ウケするという目論見でテレビや雑誌などで広く報道されていました。署名で記事を書いた記者や番組のエンドロールに名前があるディレクターたちは、今ごろどんな気持ちでいるでしょうか。小生も週刊誌の仕事をしていた頃、女性スポーツの取材で自分が取り上げるべきと思った選手と、編集長が取材せよと言った選手が食い違ったことがありました。編集長は選手の生い立ちのドラマや記録・成績ではなく美貌で選んでいたのです。
 商業メディア以外の土俵は、インターネットやミニコミしかないのが現状で、抵抗するのは難しいのは重々承知です。しかし、こうした「出来すぎた話」は、(1)その分野に疎くても、楽曲や文章にパクリ=無断流用がないか、写真や映像にやはり無断流用はないか、そして、いわゆる合成や恣意的な編集はないか、を発達したコンピュータやネットを駆使して確かめ、(2)コメントを取る場合、同じようなことをしているライバルの立ち場にある専門家を選ぶ、ことで取材者が騙されることはかなり避けられるのではないかと思うのです。しかし、こうした取材法は手間と時間がかかる割に、折角のネタにインパクトを持たせて書けなくなったり、最悪ボツにしなければならなくなったりします。よって、騒ぎが喉元を過ぎれば、所属していたり、出稿先だったりするメディア企業が以前同様、なるべく経費と時間をかけず効率良くと、綿密な裏取り取材を暗に奨励しないのではないかという危惧があります。 
 「こうあれば良いのにな」という現実のストーリーに出喰わし、過剰な演出などせず、ありのままを取材・報道するだけで、感動を呼ぶ記事や番組を作れるのは、一生追っかけていて1回あるかないかだろう。小生は自戒を忘れないためにも、そう思っています。(しんぼー)
 
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テーマ:思うこと - ジャンル:学問・文化・芸術

事件は偶然の一致?
 柏市で連続通り魔的な事件があった日、小生の行きつけのショットバーでも客が事件を起こしました。たまたま柏はフリーランス時代に住んでいた所ですが、二つの事件にも何か共通性があるように感じてなりません。それはどちらも被害者と加害者の間に以前からの関係がなかったり、非常に薄かったりして、動機が理解しがたいという点です。柏の方は新聞テレビが大々的に報道していて周知のことですが、バーの方はこんな顛末でした。
 深夜一人で入って来た一見客は素面のようなのに雨で濡れたパーカーを着たまま、開口一番「連れがここでぼったくられたと言ってたけど、そんなことないよな」と。この店、殆どの飲み物はワンコインの500円で、チャージが1時間500円、それに消費税といった明瞭会計店です。客はノンアルコールドリンクを注文し、且つ、何かと何かを混ぜ合わせたカクテルにしてくれと言います。店員はそれは特別なので700円になると答えると、例外を作ってのぼったくりだと散々文句を言い、結局オレンジジュースに落ち着きました。コリンズグラスにジュースが注がれて出て来ると、今度は「チャーム(スナックで出て来るような無料のつまみ)」はないのかとごねます。酒のアテが欲しいなら、それもワンコインで各種あるわけですが、そもそも酒は飲んでないのです。
 そんな店員とのやりとりを隣の席でやるものですから、一部始終が耳に入って来ます。ここまで来ると、この客は最初からトラブルを起こすことが目的に来たと確信に近いものを感じました。もし無銭飲食が目的なら、もっと高級酒を飲めたり、派手に遊べたりする店に行かないと、いずれにせよ警察を呼ばれることが多いわけですから、ここでは割に合いません。けれども結局、サービスが悪いだの、ぼったくりだのと小銭を店員に投げつけ、自分で110番するではないですか。“タダ酒”を飲むためでもなく、単に厄介者扱いされるために?この人は一体何をどうしたいのだろう?それで思い出したのですが、発達や人格に障害のある人は自傷行為をして他人の気を引こうとすると物の本で読んだことを。そして、これは社会的自傷行為に他ならないと。
 あくまで取り調べの内容を警察発表で知る範囲ですが、他人を無差別に殺傷した容疑者がよく言うことに、「社会に不満があって、攻撃する対象は誰でもよかった」と。そして、特に週刊誌などでは容疑者の幼少期の家庭環境や学校での生活態度、交友関係など、また近年ではネットへの独り言のような書き込みを執拗なまでに取材・報道することになります。確かに、その動機を説明した言葉を裏返すと「誰でも良いから話し相手になってくれて、自分の社会に対する不満を聞いて、持って行き場のない怒りを和らげて欲しい」と言っているかのように思えます。少しは愚痴も聞いてくれる飲み屋でさえコミュニケーションが取れず、人間関係を壊すばかりだった一見客。彼が柏の青年のようになってしまいはしないかと気がかりな夜でありました。(しんぼー)

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