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しんぼー/Shinboh

Author:しんぼー/Shinboh
フォトジャーナリスト
Photojournalist
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ルポ集『東南アジアの人々』
"People in Southeast Asia"

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フォトジャーナリストの戯言
取材に基づく記事やビデオリポートではなく、日々の戯言
新幹線に乗って思うこと
 いつの世も選挙対策か目先の経済浮揚政策が次々と放たれます。小生が住んでいる九州では3年前、福岡・鹿児島間に新幹線が開通しました。そして、最近出張で一足先に開通した東北新幹線をよく利用しています。新幹線は地方の活性化という触れ込みで延伸されて来ましたが、果たして、そうなっているのでしょうか?否。最初の最初に出来た東海道新幹線の駅でさえ、未だに一通過地点のままだったり、ターミナルの新大阪の駅周辺でさえ活性化したとは言えません。東北でも九州でも、以前はビジネスでも観光でも泊まりがけで行っていた都市や観光地が日帰り圏になってしまいました。
 それでは訪問者数は増えたとしても、夕食にその土地の名物を楽しみ、地元の人たちと交流しながら夜遅くまで飲んで、ホテルや旅館に泊まって、その土地ならではの買い物などをしてといった地元にカネを落とし、地域を活性化させる動きは確実に減っています。逆もしかり、地方在住の人は学校で学ぶのも、目新しいショッピングや飲食をするのも、日帰りで行けるようになった福岡や仙台などの拠点都市へ気軽に行くようになっています。その延長で、アルバイトや就職も拠点都市で探すようになり、地方はお年寄りばかりが残り、若者は都市へと人口の一極集中が顕著になっています。
 今の日本の一大問題が避けようがない少子高齢化による人口急減であることは周知の事実です。今後は社会・経済・文化・自然の全てにおいて、維持するだけでも大変、長大なインフラ建設などの国土開発ではなく“国土保全”が喫緊の大課題だと思います。そもそも新幹線の建設計画はイケイケドンドンの高度成長時代に立てられたもの。未だに「悲願」などと言う人もいますが、それは土地の売買や建設工事で一時的に儲かる一部の人の個人的な理由からではないでしょうか。
 一昔前「スローライフ」や「ロハス」などという言葉が持て囃されましたが、今こそそういう成熟した価値観を実践する時だと思うのです。ちなみに、この国が貿易立国であることは変えようがありませんが、その意味でも新幹線や海峡横断橋、各県の空港など高価なものを追及していくと、それは自らのコスト・オブ・リビングを上げることになり、労働力集約型産業でなくサービスや頭脳労働であっても、物価同様に我々の労働力が高くなって国際競争力はどんどん削がれ、結局、自分で自分の首を絞めることになると思うのです。今から出張する小生も在来線を乗り継いで行っては時間が足らず、きょうも飛行機や新幹線を利用してしまうという矛盾の中、こんなことを考えています。(しんぼー)
 
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戦場取材体験からの杞憂
 日本の現政権は集団的自衛権の行使容認に向け、環境整備を進めています。自国と同盟国の後先を考えない“一人勝ち”がその心のようで、言いたいことは沢山あります。しかし、これまでにカンボジア内戦やビルマの軍政と民主派の攻防、毎日のようにテロが起こっているタイ深南部などを取材してきた一人のジャーナリストとして、もっと喫緊な問題だと危機感を覚えるのは、政権の想像力のなさです。第二次世界大戦で前線を経験した代議士や官僚が、もう一人もいなくなったことも大きいでしょう。
 官邸ホームページには次のようにあります。「日本は戦後70年近く、一貫して平和国家としての道を歩んできました。これからもこの歩みが変わることはありません。しかし、平和国家であると口で唱えるだけで私たちの平和な暮らしを守ることはできません」。確かに「唱えるだけ」では平和は守れないでしょう。しかし、武力は威嚇を含めて絶対に避けるべきだと思うのです。なぜなら、一つに、後方支援や援軍というのは一番に狙われ、戦闘に巻き込まれます。特に敵対する相手が弱小な場合、その小さな武力で最大の打撃を与えようとすれば、補給を断ってから奇襲をかけるという戦法に出るのが定石だからです。次ぎに、民族や宗教はもとより、市民経済が絡んでいれば、兵士の家族だけでなく一般の民間人も自軍に協力するのは当然で、非戦闘員を死傷させ、非軍事施設を破壊する可能性は大きくなります。三つ目としては、軍事力でねじ伏た和平では、いつまでも怨恨が残り、ことある毎に揉め続け、真の平和は来ません。
 官邸は「テロリストが潜む世界の現状に目を向けたとき、そんな保障はどこにもありません。政府は、私たちは、この現実に真正面から向き合うべきだと私は考えます」と続けます。「現実に真っ正面から向き合う」のは大賛成ですが、ならば、そもそもなぜテロリストが生まれるのか。それはろくに対話もせず、経済や武力で押さえつけるからではないでしょうか。窮鼠猫を噛むというように弱者を追い詰めると、比較的安価な地雷や化学兵器で応戦し、最後は自爆攻撃も辞しません。そうなってしまえば、撤退するにしても、自分たちが無傷でいようとすれば、弾幕を張らなければならなくなります。他方、宣撫作戦という言葉もあります。軍が武器ではなく支援物資やスポーツ用品、楽器などを持たせた武官を送り込んで、交流を図ってシンパを増やす作戦です。
 武力の威嚇や行使では友好関係は醸成されず、緊張を高めるだけです。安全保障を強化するには、国際NGOが入り、文化スポーツ使節などが行き来し、次ぎに情報が自由にやり取りされ、往来する観光客やビジネスマンが増え、学校の提携や事業・企業の合弁が盛んになり、その中で親友や夫婦も生まれ、共有する価値観が大きくなることだと小生は信じています。そして、政府はその環境を整えて後押しし、経済でも"北風”ではなく"太陽”政策で、これまでもやってきたODA(援助)外交をさらに効果的に展開する方が、間違いなく安全保障への近道だと思うのです。軍事力で外国を刺激するような現政権の政策は、平和を築き維持して行こうとしている市民たちの営みと真っ向から対立します。こう感じた市民が次回総選挙で意思表示することを願い、この夏は和平の実例を取材しようと思っています。(しんぼー)

テーマ:軍事・安全保障・国防・戦争 - ジャンル:政治・経済