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しんぼー/Shinboh

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ルポ集『東南アジアの人びと』
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フォトジャーナリストの戯言
取材に基づく記事やビデオリポートではなく、日々の戯言
「もっと泣かせる写真」から始まった
 タイムリーな話題ではないのですが、個人的には今の全てのことに共通しているような気がして、最近考えていることです。
「もっと泣かせる写真はないのか!」と若い頃、新聞社のデスクによく怒鳴られたものでした。ですから、もう30年近く前から、業界が求めるものは同じだったのです。今はニュースやリポート、ドキュメンタリーにおいても、感情に訴える手法が求められています。
 演出が出来不出来を決めるドラマや劇映画などは、それで何も問題ないと思いますが、よく「ニュースが演出過剰になって、ワイドショーやバラエティのようになった」と言われているのは、どうでしょうか。近年は裁判でも、世論を味方に付けるためか、そんな傾向が強くなってきているようです。
 感情に訴え、受け手を共鳴させられたら、それは需要があることなので、古いネタのリメイクでも構わないのが現状です。新しい発見や実験はなく、手練の演出力で見て貰えるものをこしらえるのです。
 しかし、小生は幾つになっても、それが嫌いで、苦手なのです。企画や制作の途上で悩むのは、いつもこの一点です。そもそも現実は、そんなに単純化すると嘘になってしまうほど複雑で、方向性が揃わない混沌としたものに小生は見えます。だから、アンチクライマックスや、答えを与えず突き放すのも、或いは、微視・巨視的に捉えて抽象化するのも、それは手抜きなのではなく、取材すればするほど、真摯に解釈すればするほど、そうなっていくものだと思っています。構成力がないと言われることもありますが、それは原型を留めないほど単純・記号化することが前提なので、綺麗な構成を組み始めるところにも辿り着きません。
 なぜなら、小生が理想とし、目指しているものも、究極は感情の喚起です。しかし、その手法は、物心の客観状況を、それが愚鈍であっても、可能な限りリアルに伝えることによってであって、ダイレクトな感情表現は受け手をバカしているか、僭越な行為のようで、何としても避けたいのです。
 写真でも、映像でも、文章でも、そんなリアリズムは難しく、滅多に成功しませんから、そもそも商業ベースに乗らないのかも知れません。極一部の人しか聴いていないモダンジャズが好きで、みんながカラオケなどで歌うポップスや演歌はここ数年聴こうとも思わないように、商業メディアで働いている限り、小生の葛藤は解消しないと自覚しています。(しんぼー)
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テーマ:ノンフィクション - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント
哲学めきますが
 ヒロポンさま
 いつもご愛読、どうも有り難うございます。
 本当はオチなど付かないのですが、それでは釈然とせず、キマリが悪いので、なんでも分かったような気持ちなることや、させることが求められます。それにはテクニックが必要ですので、価値がつき、商品になります。
 しかし、消極的なものを含めて嘘をつかずに、そのオチを付けるのは大変難しく、天才かよほど努力するか、たまたま当たるかしないと無理です。それを商業ベースに乗せようというのですから、悩みますし、いろいろと問題が起こるのだと思います。
 では、また、お元気で!
 
【2007/09/24 01:03】 URL | しんぼー #5x1/qIRM [ 編集]


「アンチクライマックス」ということば、「ライフゴーズオン」という
ことばとワンセットで好きな言葉です。人生は続くからクライマックス
などない・・・などということは一歩さがって考えれば当然のことだと
思うんですがね。
最近、ひとつひとつのクライマックスのなかに真実を見出そうとすると
いろいろ物事を捉え損ねるように(あくまで個人的感想ではありますが)
感じています。
【2007/09/23 19:17】 URL | ヒロポン #Man0GNOE [ 編集]

予定調和
 いつもご愛読、どうも有り難うございます。
 予定調和と申しましょうか、最初から結論が分かるというか、予想していた通りの流れでないと、頭が混乱して不快だとか、何が言いたいのか分からないといって拒絶されてしまいます。
 伝えたいことが、一言では言えないことや、人によって解釈が違ってくるようなことの方が、深みがあって、飽きが来ないと思うのですが、実際は、なかなか難しく、ほとんどが単に取り留めのない駄作になってしまいます。鑑賞者としての音楽や絵画などでも、そうですよね。
 だけど、いつまでもその辺りに小生は拘りたいのだと思います。
 では、また、お元気で!
【2007/09/22 00:32】 URL | しんぼー #s5hMGlx. [ 編集]

マスコミのありかた
こんばんは、暑い日が続いてますね。
私もマスコミのあり方については疑問を抱いています。
泣けるネタや視聴者に好感してもらうような作りにはうんざりしますね。

一般のニュースについても、ほぼ構成されてつくられているので、
なんらドラマと変わらないように感じてしまいます。

なので、私はあまりテレビは観ません。
みたくないものは観る必要はないと思います。

アサベさんみたいに、作り手はそうはいかないだろうとは思いますが(^^;)
誰が好き好んでこんなテレビを観るんだ!という番組ばかりです。

静かに小説を読んでいたほうがましですね。
新聞や週刊誌といった媒体にもいえることですね。

深く考えずに、お仕事これからも頑張って下さいね。
【2007/09/21 18:32】 URL | アジアンティー #- [ 編集]


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