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ルポ集『東南アジアの人びと』
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フォトジャーナリストの戯言
取材に基づく記事やビデオリポートではなく、日々の戯言
偏食と人間関係
 最近なぜか立て続けに強度の偏食家に出会っています。その人たちはイスラムやヒンズーの信者でも、修行中の僧侶でもありません。また、特定の食物に蕁麻疹が出たり嘔吐したりといったアレルギー体質でもないそうです。となると、単に好き嫌いということになるわけですが、食べないものが豚やジビエだけでなく肉全般だったり、生でなくてもとにかく魚介類だったり、はたまた唐辛子やニンニク、わさびなど香辛料と広範囲に亘り、逆に食べられるモノを挙げる方が早そうな人たちです。
 小生はというと、北海道から沖縄、海外でも30カ国くらいで地のモノを食べてきましたが、それぞれ個性があり、それぞれ美味しいと思うのです。たとえ、最初は辛過ぎるとか、甘ったるいとか感じても、自分の身体がそこの気候風土に馴染んで来ると、その土地の料理が美味しく思えて来るのです。唯一ゴメンナサイ、韓国の郷土料理でエイを人糞?で発酵させた『ホンオフェ』という料理は苦手です。小生にはあのアンモニア臭が内戦中のカンボジアで食べざるを得なかった腐った豚まんを思い出させ、未だ美味しさが分からないのです。しかし、最近出会った人たちのように、あれもこれも食べないとなると人生の大きな楽しみを知らない、かわいそうな人たちだなと思ってしまいます。ただ、好きだった食物なのにある日突然アレルギー反応を起こすようになって食べられなくなったのとは違い、ご本人たちは幼少の頃からずっと偏食家なので、食べられた頃の自分と比較のしようもなく、食べられないから不幸だと思っているフシはありません。
 途上国なら来る日も来る日も米か芋かトウモロコシなどの主食がほとんどで、味気がないので漬け物の類や香辛料を摘み、おかずと言えば小魚や鶏が少量付く程度です。つまり、好き嫌いを言うほどの選択肢がありません。そうした地域では公衆衛生や保健の知識が普及していないこともありますが、栄養の不足や偏りから乳幼児の死亡率が高かったり、平均寿命が短かったりしています。
 結局、思うのですが、日本はワガママのような好き嫌いを言えるほど豊かなのです。世界中の食材や料理をはじめ、栄養剤やサプリメントまでいろいろと代替えがあります。それでも、人と人が親しくなる最も簡便な手段は一緒に食事することであることは古今東西普遍的なことです。ところが、偏食家の人たちをもてなそうとしてもご馳走することは禁忌事項になります。他方、殆どの人が美味しいというものを嫌いと言って手も着けない人と会食しても楽しくありません。偏食家は人間関係に於いても、どれだけ損しているのだろうかと、ちょっと気になっています。(しんぼー)
  
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テーマ:モノの見方、考え方。 - ジャンル:心と身体

この記事に対するコメント
nayonさま、こちらにも、有り難うございます。
 あの韓国の郷土料理は本当にアンモニア臭がします。鼻を突き、腐っているような臭いがしました。いわゆる味噌などの発酵食品の臭いとは全然違います。
 「ケニアのうがり」は食べたことないです。そもそもアフリカ大陸は小生踏み入れたことがないのです。
 「偏食者には自炊する人が少ない」というのも、観察していて、同感です。なんか偏食以前に、食べること自体にあまり興味がないというか、きっと他のことに欲望が向いているのでしょうね。
 今後とも、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
【2012/12/26 02:20】 URL | しんぼー #s5hMGlx. [ 編集]

うがり
アンモニア臭、興味ありますね。
生暖かい、そんな雰囲気を醸し出す物。
おしめ。

ケニアでうがりを食べました、これなど日本で売ればいいのにと思います。
おいしいのですが、料理というのか、つくりかたで味がまったく異なるのです。
こういった同じ食材でも、料理までいかないつくりかたで<おいしさが違う>という
こともわかれば、食べるあるいは料理する楽しみも生まれるでしょう。

偏食者は大概が、自炊をする人は少ないのではないでしょうか?
【2012/12/26 01:24】 URL | nayon #QxEsFHyI [ 編集]

コメントに感謝
ATPさま
こちらにも書き込んで下さって、どうも有り難うございます。
この問題、なかなか忌憚なくとは行かないんですよね。
「食育」が喧しく言われますが、やはり強度の偏食家は家庭で子供の頃に色々食べさせてもらえていない人と言えそうですね。ATPさんが仰る「心の病」もそう、世代を跨いで根が深くて、う~ん、いろいろな問題にも波及していて、これ以上言うと支障がありそうです。
【2012/12/13 01:41】 URL | しんぼー #s5hMGlx. [ 編集]


私もほとんど好き嫌いがありませんが、やはり、アンモニア臭の強いものは苦手です。
また、私も相手の人となりを知るには一緒に食事をするのが一番だと思っています。食を楽しめない人とはなかなか上手くいかないですし、そこを克服してまで親しくなりたいほど「重要な」偏食家の人はほとんどいませんね。
なお、私なんぞは病院食も結構イケルと思っていますが、「こんなマズイものは到底食べられない」と言う患者さんがいるんですね。そういう方はたいがい心の病を持っていることが多いように思います。
【2012/12/12 00:17】 URL | ATP #JalddpaA [ 編集]


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