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しんぼー/Shinboh

Author:しんぼー/Shinboh
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ルポ集『東南アジアの人びと』
"People in Southeast Asia"

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フォトジャーナリストの戯言
取材に基づく記事やビデオリポートではなく、日々の戯言
仕事の優先順位
 1に人命の危機、2に自由の迫害、3に人権の蹂躙。ジャーナリストの仕事の優先順位は、こんな感じだと思っています。当然のことですが、人間にとって最も大事なことの順番です。ですから、紛争や内戦、独裁政権、貧困のある所へ取材に行くことになります。日本国内でも近年は国境問題や再軍備、言論の封じ込め、二極化が、こうした大事に至らぬよう気になるところです。
 しかし、企業ジャーナリストの取材範囲は所属しているメディア企業がカバーする地域にほぼ限られ、所属部署や担当しだいであまり重要でないことを取材報道せねばなりません。「あまり重要でない」情報は放っておいても、宣伝や広報誌、インターネットで得られるような内容です。一方、フリーランス・ジャーナリストならば自分の意志で取材対象を選べそうなものですが、その原稿や写真、ビデオリポートをメディア企業が買ってくれるか否かが死活問題なので、やりたい、やるべきだと思う取材はやはりなかなか出来ないものです。
 なぜならば、「人間にとって最も大事なこと」が必ずしも最大関心事ではないからなのです。沖縄や福島など2、3時間以内に行ける国内でさえ、そこに自分が住んでいるか、家族や親友がいない限り、人間にとって最も大事なことであっても、読者や視聴者の関心は低いものです。なので、広告やCMも付きません。海外の日本人以外の人たちともなれば、言わずもがな、何千何万人が生命の危機に瀕していても、たぶん100人中95人以上は関心がありません。大多数の人が関心を示すのは、芸能人やスポーツ選手のゴシップ・スキャンダル、野球やサッカーなどの試合、美容・ダイエット、エログロ、グルメ、ファッション、…と消費経済にこそ影響はあっても、体制には影響ないことばかりなのが現実です。「最も大事なこと」から目をそらしていたい、考えたくないように思えます。なので、求められているものは現実を忘れられる娯楽や自分の今日明日の利益になる情報であって、報道やドキュメンタリーではないということです。
 医師や弁護士といった職業でも、自分が行きたいと思っても、医療や人権擁護が最も必要とされている所へは行けないことが想像に難くありません。自分が置かれている場所や時代から、人間にとってさほど大事でないことに忙殺され、身動きが取れないように見受けられます。栄養や衛生の状態が悪く、プライマリーケアすら受けられず生命の危機に瀕していたり、思想信条宗教の違いから迫害・弾圧されていたり、あからさまな差別を受けていたりする人たちは、殆ど全員が医療費や弁護士料などを払える余裕はありません。ボランティアで行くしかないのは、ジャーナリストと同じだと思うのです。しかし、医師は命を救ったり、弁護士は亡命や難民認定を手助けしたりと直接成果を上げられますが、ジャーナリストは取材しても、メディアが取り上げないことにはインターネットにアップするくらいが関の山です。(しんぼー)
 
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