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しんぼー/Shinboh

Author:しんぼー/Shinboh
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ルポ集『東南アジアの人びと』
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フォトジャーナリストの戯言
取材に基づく記事やビデオリポートではなく、日々の戯言
35年乗ってきた自転車を盗られて
 先月末のある朝、出かけようとアパートの1階玄関に降りると、自転車が忽然と消えていました。扉の内側、つまり屋内だったので、油断して鍵をかけていなかったのがいけなかったのです。
 しかし、小生の自転車は35年前に買ったママチャリ。乗っていても、駐めていても目立つのに、よりにもよってなぜあんな自転車を盗るのだろうと思いました。35年乗り続けるにはチューブやタイヤはもちろん、ブレーキワイヤやサドル、そしてクランクのベアリングまで交換しています。オリジナルのまま残っているのはフレームと泥よけ、ハンドル、後輪だけです。新車を4、5台買えるくらいの金額を部品と修理に費やし、年に2、3回自動車用のワックスをかけるなど徹底的に手入れしてきたので愛着があり、何と言っても乗り慣れています。
 警察に盗難届を出しに行くと、手帳に控えていた防犯登録はとっくの昔に失効していることが判明。なんと自転車の場合は7年しか有効でないとのこと。また、車体番号を照合すると、すでに一巡して別の人が乗っている同じ番号が存在していることが判りました。それについては、職質を受けた時には見せるように、名刺サイズの「盗難車ではありません」というカードを書いてくれました。そして、警官が時価を聞くのですが、小生としてはプライスレスとしか答えようがありません。当時はまだ1万円以下の中国製などなく日本製で2万5千円くらいしましたし、維持費に関しては、部品は一括大量販売できず、倉庫代や発送費などがかかっていますし、工賃は物価の高い日本に住んでいる人のそれになるので、今や修理代が新品の半額近くしたりして、廃車にして新しいのを買う人も少なくない時代です。いくら個人的価値はあっても、この古い自転車の市場価格は500円か1000円というところ。
 それにしても、盗られた日から移動に忽ち困るし、公共交通機関の路線から逸れた所だからとタクシーを使っていてはトンデモナイ出費になります。なので、盗られたその日、35年ぶりに新しい自転車を買いました。戻って来なかった場合、今度は足腰が立たなくなるまで乗るでしょうから、そこそこ上等な自転車を買いました。すると、10日ほど経ったある日、修理に出していた自転車屋の人が近くのマンションに駐められている小生の愛車を見つけてくれました。そして、警察に見つかったと報告すると、他の事案で忙しいからと容疑者検挙はせず、手続きだけ。地域の治安を左右するという「割れ窓理論」も景気や行政サービスの向上など他の要素の影響でアテにならないという説もあることですし、戻ってきただけよしと。新古車は半額で自転車屋に引き取ってもらい、再び年代物の自転車で走っています。(しんぼー)
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