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しんぼー/Shinboh

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ルポ集『東南アジアの人びと』
"People in Southeast Asia"

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フォトジャーナリストの戯言
取材に基づく記事やビデオリポートではなく、日々の戯言
新型コロナ渦中 開業医の「ここだけの話」
 日本では延長された緊急事態宣言。一方、新型コロナの被害が格段に少なく、平常が戻りつつある東南アジア。小生はそんな東南アジアをライフワークとしているので、感染者・死者が桁違いに少なかった理由を探る現地リポートを計画しているのですが、如何せん未だ飛行機が飛びませんし、入国もできそうにありません。よって、渡航できる日を待ちながら、このごろは各方面で未曾有の事態となっている国内を取材しています。とはいえ、メディア企業に属していた頃は、こうした国内取材は当然の日常業務でした。以下は、ビデオや写真を断られ、久しぶりの書き原稿となりました。

                             *** *** ***

感染予防の張り紙だらけの薬局  「ウチみたいな開業医は、感染者が一人でも出たら潰れてしまうからね」。こんな言葉を医師の口から聞いたのは2週間前、持病の治療で3年前から隔週通っている内科医院でのことだった。以来ずっと気になっていたので、5月12日の受診時に「先生、声を上げませんか?」と改めて取材を申し込んだ。カメラやマイクは断られたものの、メモなしには覚えておけないほどの事柄を15分を超えて話してくれた。もちろん医師は小生がジャーナリストであることを承知している。
 「みんな(未知のウィルスを)恐がっていてのことで、(人への)偏見や差別ではないと思うけど…」と前置きし、同年配の医師は潰れてしまった実例を話し始めた。「知り合いの内科と小児科でスタッフに感染者が出て、自治体にも拠るけど、そこは保健所の消毒が入った。2週間の休院を余儀なくされ、再開したんだけれど、何年も通ってきていた患者さんをふくめて、誰一人患者さんが来なくなったと」。
 この医院では(1)玄関前の外で検温し、喉の痛みや咳などの症状がないかを確認、(2)患者をはじめ医師や看護師、事務員全員がマスク着用、(3)待合室には患者を2人まで、(4)窓とドアを開放して換気、(5)ドアノブやソファーを頻繁にアルコール消毒、(6)医師はマスクに加えて防護めがねを着け、原則2メートル離れての問診、としている。
 「医師なら、どうすれば感染しないか分かっているし…」と予防策を説明した医師は、玄関ドアに「新型コロナウィルスの検査は、実施していません」と張り紙をしている。この日も午前中だけで37人を診察し、検体採取のためにさらに厳重な予防策を取る時間は捻出できないからだ。
 全国の例に漏れず、この医院も患者の大半は高齢者。お年寄りには感染の疑いがあっても検査は勧めず、軽症なら自宅で療養してと言っている。「だって、80歳の人にビジネスホテルで缶詰めになってもらって、不味い飯を食べさせるというのは…」。何年も診ている患者だと、医師の指導を守って出歩かない人かどうかは判ると断言する。この開業医は新型コロナ渦でも全人的医療を実践しているようだ。
 「日本での死者が少ないのは、医師のレベルが高いからですよ」。多くの開業医は独自の判断で重症化を防げそうな既存薬を、患者ひとり一人を診て処方していると明かす。「新型ウィルスに対する治験はまだですが」とことわりながら、肺炎やぜん息、脳梗塞などの治療薬を挙げた。「欧米での死者が桁違いに多いのは、一つには良い薬が保険適用されておらず高いし、用途が厳しく限定されているので日本のように柔軟な使い方ができないからでしょう」と推測している。
 自分の処方箋を手に立ち寄った薬局では、薬剤師がこんなことを言っていた。「クラリス(肺炎を抑える抗生物質)ですか?普段より出てないですよ。皆さん健康管理に努められているからか、このごろ風邪ひきさんも少ないんです」
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